映画「つつんで、ひらいて」 ― 2022年05月06日
TAMA映画フォーラム特別上映会、ベルブホールにて「つつんで、ひらいて」を観てきました。
先日亡くなった装幀家、菊地信義さんのドキュメンタリーです。
まさに手仕事という言葉がぴったりの仕事っぷり。ハサミで切って糊付けして、じっと眺めて、ミリ単位でずらしてまた眺めて…。あれ?これは、カリグラフィーでも行う作業です。しかし素人には眺めていてもどれが正解なのかわからないので、途中であきらめるのがダメなんだなあ。とことん突き詰める姿勢に職人気質を感じます。
そしてチャレンジャー。夜中に思いついたアイデアを翌朝「良いこと思いついちゃった!」という顔で嬉々として試作する姿。なんか曲作りにも通じます。
「受注仕事の意義は?」の問いかけに「頼まれた仕事だからこそ、パワーが出てくることがある。人間の関係性はみんなそう」というようなことをおっしゃっていて、印象に残りました。
家に帰って、あらゆる本をひっくり返してみました。たぶん、この映画を観た方はそうしていると思う。
音楽の本以外は、建て替えるときに処分しちゃったのであまりなかったのですが、
「ファンダメンタルな楽曲分析入門(沼野雄司著)」が、映画にも出演されていた菊地さんのお弟子さん、水戸部功さんの手によるものでした。なんだかうれしい。

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