邦楽のコンサート2019年05月03日

令和になって初めて行くコンサートの会場が奏楽堂とは!
久々の芸大であります。昭和の時代に通っていたんですよね。ひゃあ、不真面目な学生でごめんなさいってことで、平成の時代は門をくぐることはありませんでしたが、これも新時代の幕開けか…。

さて、コンサートは邦楽科筝曲生田流卒業生による~森の会第60回記念定期演奏会。友人からチケットを譲り受けたものです。
一曲目だけ古典作品で、あとの3曲はすべて委嘱初演。と言っても、そもそも邦楽を滅多に聴かないので、すべて初めて耳にする曲ばかりです。

スタンダードナンバー「尾上の松」は新卒業生による演奏とのことでキリリとしていました。安定の演奏、声も若々しい。

委嘱作品は、3作品とも方向性が全く違っていて興味深く聴きました。

「邦楽合奏のための 初恋の」(向井 航作曲)。筝や三絃を演奏しながら唄うのは大変そう、と思っているのですが、さらにハモるって難しくないのかしら?唄がとても美しくなまめかしく、今でもメロディーラインが頭の中で回っています。

「雨の歌~5人のソリストと筝アンサンブルのための」(坂東 祐大作曲)のアンサンブル群は、プラスチックの下敷きみたいなもの(うねうねさせて音を出す。雨の雰囲気?)やウッドブロックやすずなど小物打楽器が登場しました。筝も打楽器的な扱いが多く、十七絃はもともと半立ちのような姿勢になることが多い楽器ですが(昨年聴きに行った演奏会で教えてもらいました)、その姿勢でものすごく力強いPizz.(と言うんだろうか)奏法をしていたときは、楽器が壊れないかひやひやしました。

圧巻は、40人超の大アンサンブル「とこよのはる」(平野 一郎作曲)。音楽の作りや面白い奏法を懸命に見て、聴いて、考えていたのですが、抗えず、しばし音楽の中に身を委ねることになりました。だって「常世の春」なんですよ。満開を過ぎた桜、舞う花びら、あっちこっちで唄い、踊る人が見えてくるのでした。
新元号になり、テレビや新聞で日本の歴史を振り返る機会が多くなっていたので、それも相まってイメージがふくらんだのかもしれません。時期もバッチリなタイミングでした。

邦楽

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://arhythmusic-piano.asablo.jp/blog/2019/05/03/9068007/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。